足田は隣で聴いていてあくびが止まらない、昨晩はネットで中国系の半グレの拠点情報を
種田の話を真剣に聴く幸田は感嘆の声を上げる。
「なんつー面白い話だ!ブラボー、種田さんアンタ最高に熱い体験
「信じられないだろうし、そんな事が起きていたのに今この国は、
そう思うのだろう?」
「そうだね、國山は簡単に言えば担当がスポーツ文化の価値判定担
それともう一つ、國山がスポーツ文化担当だったとして、判定基準
「そうなるね、実際には居ると言うより、項目分のコントロールさ
こんな野球人崩れに國山さんが何やったかなんて分からないよ。」
「なるほど、で、さっきの山ちゃんって奴はその片割れって事にな
「彼は、きっと監視員じゃないかな。 アタシを監視していると思っているよ。 もう何十年も、國山さんが消えた頃からね。」
「何故? 何故人間の、いや地球人のアンタが監視される? もしかして國山の謀反に一枚噛んでたのか?」
「そうなるのかなぁ、國山さんにはそういう説明は受けなかったが
種田は思い出す、あの懐かしいクラウンで國山と二人でドライブし
國山はとても支離滅裂な印象で、理解するには程遠かったが、話し
彼は単純に野球が好きだった。
そして野球を通して、人間として暮らし、人間と交流する内に人間
それが必要以上だったのかも知れないが、当時も今も本人からそれ
種田のクジラクラウンは夜の名古屋を走っていく。
名古屋首都環状線を出て、第二環状線をゆっくりと回っていく。 2リッター直列6気筒の排気量は当時ではかなり大柄で高級車とし
ゆったりと寝そべる様に助手席に乗る國山は目を閉じて、ボソボソ
さっきまでの勢いはなんだったのだ、証明してやるって一体何をす
「こっちの星でクソミソに言ってるほど、決して何もかもが悪い訳
「悪い?ああ、地球人がって事ですか?それとも野球が?」
「両方だにゃー、特に野球は良いにゃ、吾輩あんな面白いものは見
「完全にバカにしてますよね?」
「バカになんかしてないにゃ、吾輩お前の消える魔球打つ時は真剣
よし、準備できたにゃ。 貴様はただ目を閉じれば良いだけにゃ。」
「は?運転中ですよ!あっという間に二人とも死にますよ、高速道
「大丈夫にゃ、代わりにダミーのプログラムを起動させるにゃ、貴
「いやいやいや、もう無茶苦茶だ、嫌だ俺はアンタと心中したくな
「ま、目を閉じなくても勝手にやるけどにゃ、アハハハ。」
そう言って國山は狂気の様な高笑いを上げて何かに集中する様に目
種田の視界が歪む、強烈な眠気が襲う様に瞼を支えられなくなり、
深い深い暗闇に引き摺り込まれる様に種田は眠り、暗い深海の様な
時折、疲れ過ぎて目覚ましを掛けていた時間より早く目覚めてしま
目覚めて最初に見た風景はこの世の物ではなかった。
真っ白な氷の世界に広がるガラスの集合体の様な街が眼下に広がる
巨大なガラス窓の内側に居て、かなりの高さだ。
部屋には見た事もない四角形の箱が幾つか並んでいる。 それ以外には何も無い。
そこで突然脳内に直接言葉が響き渡る。
「どうにゃ〜?我々の美しい星は。 素直な感想を言ってみろ」
「まさか、、國山さん、本当に? 何かの幻覚じゃないのか?」
「我々の世界では嘘は無意味だにゃ、会話は無く、脳波で電子的に
「あり得ない、こんな事が本当にあり得るのか。
本当に他の星が存在するのか。 國山さん、アンタ本当にここから来たって事か。」
「んー、正確には来ていないにゃ、國山は肉体を借りているだけに
その部屋はこういったテスト時に使ったり、緊急避難用のシェルタ
だけど、電気的な信号で通信状態にあるから、ざっと地球までの距
「どの位アンタの星は離れてるんだ?」
「ざっとお前達の単位で0.03光年かにゃ」
「いや、それだとよく分からないけど、今もそっちは時間が進んで
「あくまで分かりやすい様にお前達の単位で言っただけだにゃ、我
「分かった、もうよく分かったよ。」
種田は大きく深呼吸をする、大きく溜息を吐く。
「俺は何もすれば良いんだ?」
「ちょっと預かってもらいたい物があるにゃ。 それで地球の査定を先延ばしに出来るかも知れない。 消える魔球を投げた上に、地球を守るヒーローだにゃ、カッコいい
「勘弁して下さいよ、國山さん。」
随分と間が空いてしまったが、まだしつこく続きを書いてみる。
近頃仕事のし過ぎなのか、言葉が上手く出てこない、何事も鍛錬を怠るとすぐに腕は落ちてしまうものだと 痛感する。 最後の更新を見るとなんと2月だったのか、、、店主の感覚では2カ月くらいサボったと思っていたのだが。
それにしても國山の存在が疎ましい。 彼の計画のせいで話がややこしくなってしまい、まとめるのに大変な苦労をしている。
彼が地球の査定をどこまで介入できるのか、それが難しい。 恐らく彼の世界では生活や政治の中で物理的な物は殆ど存在意義を失くしていると想像しているのだが、 その世界を想像しながらクーデター的な事を思い浮かべるが、頭がこんがらがってしまって上手くいかない。
達人の小説家ならここを突破するのだろうが、果たして素人に手におえる代物だろうか? まぁどうせ趣味なので適当に話を合わせていこうと思う。
また次回。